「精進料理を学びにいざ高野山へ出発!!」日本料理だけを学ぶ辻調! 日本料理クリエイティブ経営学科のブログ4
日本料理だけを学ぶ『日本料理クリエイティブ経営学科』のブログ4回目。
去年に引き続き高野山・普賢院へ一泊二日の研修旅行に行って来ました。
目的は「精進料理を知り、自分達で精進料理のメニューを1品考案」です。
2年生のG3・G4クラス全員が参加しました。
後期の授業で精進料理について学ぶのですが精進料理とは何か?
どんな食材を使っているのか?肉や魚介類以外に使ってはいけない食材はあるのか?
料理を給仕する側の心得、客人の心得など精神面や心構えなども含め
前もって学ぶことにより深く精進料理を理解して欲しいです。

2班に分かれて研修を行いますが、前半はG4クラスからの出発です。
9:00に学校へ集合し研修の詳細説明やタイムスケジュールの確認を行った後、
部屋割と今回のメインイベント「グループで精進料理を考える」班分けを行います。
11:00に学校からバスにて高野山へ出発。
途中の道の駅「くしがきの里」で休憩を取ったのですが、面白い果物を発見!
森のミルクと呼ばれる「ポポー」はご存じですか?
熟すと甘みが増し、クリーミーな味わいになることから、
「森のカスタードクリーム」などという別名があります。
ねっとりとした、柿に近い食感があり、南国フルーツ特有の濃厚な香りがします。
熟すのが早いので中々市場には並ばず幻のフルーツとも呼ばれています。
昼過ぎに今回お世話になる普賢院さんに到着。
先ずは各自部屋に入りしばし休憩。
いよいよ研修が始まります。
副住職の森さんから精進料理や仏教についてのお話があります。
精進料理とはどんな定義があり根本にはどんな思想があるのか?
こういった機会はめったに無いのでしっかり学びましょう。
森副住職の講義が終われば壇上伽藍の見学です。
昨年もお世話になった僧侶の根本さんに案内して頂きます。
壇上伽藍の入り口蛇腹道です。
右足から入り左はしを歩いてくださいと説明がありました。
標高の高い高野山では、早くも紅葉が始まっていました。
11月は観光客でいっぱいになるそうです。

朱色がとても美しい根本大塔です。
壇上伽藍は、根本大塔や金堂など19のお堂が立ち並ぶ高野山の中心にある修行場です。
寺院にあるお堂や塔、門などの建造物の集まりを伽藍と呼ぶそうです。
こちらは「三鈷の松」。
三鈷の松の説明が書かれています。
弘法大使が高野山に密教の道場を開くきっかけになった松だそうです。
本来松葉は2本に分かれていますが、三鈷の松は三本に分かれている葉があり、
その三本松葉を拾うと金運上昇と旅行安全の御利益があるそうです。
綺麗な松を見つけましたね!お財布に入れときましょう。
壇上伽藍の見学が終われば待ちに待った夕食です。
17:00から大広間で精進料理を頂きます。
精進料理の品々。左のお膳には、胡麻豆腐・大豆ミートのから揚げ
さつまいもと青唐の天ぷら・紅白なます・お吸い物・香の物が並びます。
右は、炊き合わせ(高野豆腐・南瓜・巾着・昆布・絹さや)・蓮根はさみ揚げ・白ご飯・豆乳プリンです。
精進料理では最後に大平(おおひら)と呼ばれる麺類が必ず出てきます。
今回の大平はもろこしの冷製麺!豆乳をベースにとうもろこしの風味を生かした
さっぱりとしたラーメンです。
ラーメン大好き料理長の黄倉さんが作る精進ラーメン!
みょうがとの相性も良く、とてもおいしく頂きました。
ふすまの絵や壁に掛けられた書なども素晴らしく、厳粛な気持ちで頂く精進料理は格別です。
学生も精進料理を興味津々に、時おり驚きながら食べていました。
こちらは昨年の学生が高野山に研修に来た時の考案メニューです。
枝豆を潰し蓮根で挟んで油で揚げ、上からみぞれ餡を掛けた一品。
今年も素晴らしいオリジナル精進料理を考えて来年度の新メニューに加えてもらえるように頑張りましょう。
学生全員にプレゼントして頂いた腕輪のお守り。
本堂の結界が張られている紐と同じ紐が使われているそうです。
食事が終われば講堂に集まり精進料理を考案します。
料理長の黄倉さんから精進料理のメニューを立てるにあたって大切なことを教えて頂きます。
精進料理には使ってはいけないとされる肉や魚介類などのほか、使ってはいけない野菜もあります。
肉や魚介類は菩薩十善戒の中に不殺生、むやみに生き物を殺さないという教えから来ています。
そして二つ目の野菜は五辛(ごしん)や
五葷(ごくん)と呼ばれる「にら・にんにく・ねぎ・らっきょう・のびる」です。
臭いが強く辛みがあるのが特徴です。(例外的に風邪薬として食されることもあります)
グループに分かれそれぞれ話し合いをしながら料理を考えます。
黄倉料理長に各グループを回りメニューを見ながらアドバイスをして頂きます。
メニュー作成が終われば本日は終了です。
みなさん20:00近くまでお疲れ様でした。
あとはお風呂に入ってゆっくりしてください。
二日目は7:00スタートです!本堂で朝のお勤めが始まります。
本堂入口で「塗香」と呼ばれる粉を両手に塗りこみます。
身体を清め邪気を払いのけるためとされています。
朝のお勤めの始まりです。お経を聞き順番にお焼香を行います。
お勤めが終われば寺内の見学をさせて頂きました。
8の付く日は護摩焚きが行われるそうです。
護摩を焚き煙が天に届くことで、天は食を頂くことができ、
代わりに人に福を与えるとされています。
お釈迦様の骨が祀られている光明心殿(魔尼殿の地下)、
ここでは信じることの大切さを学びました。
8:00。朝食の時間です。副住職の森さんより朝食の頂き方を教わります。
御観偈(ごかんのげ)を皆で唱えてから朝食を頂きます。
御観偈とはもともと禅宗の僧侶が、食事の前に心を整えるために唱えてきた
短いお経(偈文)だそうです。
朝食の精進料理、左上の飛竜頭(がんもどき)は
お出しをたっぷりと含み生姜も効いていてとてもおいしかったです。
食事が終われば、精進料理メニュー作成の再開です。
昨日考えたメニューを各班で発表し料理長の黄倉さんよりアドバイスを頂き、
メニューを完成させます。発表内容は以下の三つです。
①なぜこのメニューを考えたのか(テーマ・料理の特徴)
②使う食材
③アピールポイント(どんなことに気を付けたか又どんな工夫をしたか)
できあがった各班のメニューです。来年採用されるメニューはどれになるか楽しみです。
メニューが完成したので後は自由時間。こちらは胡麻豆腐で有名な浜田屋さん。
皆さん色々なお店を食べ歩きしながら楽しんでいました。
角濱さんも胡麻豆腐で有名なお店です。でき立ての生胡麻豆腐がおいしかったです。
午後からは奥の院の見学です。根本さんから説明を聞きながら奥へ進んでいきます。
中の橋を過ぎたあたりにある「姿見の井戸」、高野山恐怖の七不思議の一つと言われています!
理由は井戸の中を覗き込んで自分の顔が水面に映らなければ
「3年以内に命を落とす」と言われているからだそうです。お~怖い...。
高野山恐怖の七不思議の二つ目「三年坂」。
本来42段あった石段が「死に」に言い換えられることから1段追加され43段になったそうです。
43は42(死に)を乗り越え、登りきることができれば極楽浄土委へ行けるとか。
しかし途中で転んでしまうと3年で命を落とすそうな...。
みなさん気を付けて登ってください!(><)
いよいよ御廟(ごびょう)の橋です。これより先は写真撮影禁止です。
御廟の橋より奥は弘法大使様の御廟前で霊域となります。
奥の院の見学が終了し中の橋に戻ってきました。
最後にどうして高野山が修行の場として選ばれたのか?
一つ目は、高山地帯で深い森に囲まれ修行者が内面的な探求に集中できるため。
二つ目は、曼荼羅を描ける広い平地があるため。
三つ目は、水が豊富なため。
以上三つの理由で高野山が選ばれたと教えて頂きました。
二日間にわたる研修お疲れさまでした!
精進料理を学ぶとともに、俗世間を離れ自分を見つめ直し
自己反省の時間が持てたことは学生にとっても良い勉強になったと思います。
お世話になった普賢院の方々、森副住職・黄倉料理長・根本さん
今年も有難う御座いました。
~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理担当
髙橋 康志
三度の飯より釣りが好き!
釣った魚を卸すのが楽しくて料理の世界に入りました。
日本料理クリエイティブ経営学科で頑張っている学生さんの授業風景を
ありのままに紹介して行きたいと思います。


