OSAKA

辻調理師専門学校

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こんなに美味しいの?!簡単で美味しいにんじんのポタージュ!

調理技術マネジメント学科

2022.05.26

みなさん、こんにちは!
西洋料理担当の紫藤(しとう)いづみです。

今回みなさんにご紹介したいのは1年生の西洋料理実習です。

入学してまだ1カ月、辻調ではどんな実習が行われているのでしょうか?
メニューは「にんじんのポタージュ」今回で実習3回目です。
1年生の実習は全部で30回。
この中には卒業までに最低限身に着けておきたい知識、技術、
厳選されたメニューが組み込まれています。

授業開始したらまず出欠を取って、教壇の先生から説明を受けます。
注意点やポイント、美味しく作るコツなどをはじめ、
まだまだ実習室に不慣れな学生のために器具の場所や扱い方なども
きっちり教えます。

在校生のみなさんは説明をしっかり聞き、頭の中が整理された状態で実習スタート!!

まずは玉ねぎ、にんじんを薄切りにします。
この作業は実習1回目、2回目で学習したので手順は完璧。



あっという間に薄切りの完成です。
このにんじんを必要分計量します。



今日使う材料を計量します。

にんじん、玉ねぎ、バター、米、生クリーム・・・
あれ?鶏のだし汁が足りないよ?
材料を揃えるところから料理は始まっています。
あとは、塩、こしょう、これで全部の材料がそろったかな?




材料が揃ったらさっそく作っていきましょう。
まずは鍋にバターを入れて、玉ねぎを炒めます。



ここで先生から料理が美味しくなるポイントを説明します!

この野菜を炒める作業を「シュエ」といいます。
・色づけないように
・汗をかくように(炒めることで野菜の水分がでてきます)



次ににんじんを入れて、再びシュエします。
にんじん全体にバターがいきわたってつやつやに。
シュエがきちんとできるとパキパキだったにんじんが
くたっと柔らかくなります。

火加減が強すぎると、にんじんに火が通る前に玉ねぎやバターが焦げてしまいます。
でも弱すぎてもなかなかシュエが終わりません。

鍋の中の音、状態、温度の管理、ただ炒めるだけのように見えて
いろいろ考えることが沢山あります。
先生が言っている大切な部分はメモを取ってあとでノートにまとめよう!



次に鶏のだし汁を加えて強火で沸騰させます。



するとどんどん表面にアクがでてきました。
このアクは綺麗に取り除きます。
この作業を「エキュメ」といいます。

エキュメが終われば米をいれて20分ほど中火でコトコト煮込みます。
塩で下味をつけて、にんじんと米が柔らかくなったら今度はミキサーにかけます。

熱い液体をミキサーにかけるとミキサーが割れたり壊れたりする場合があるので、
粗熱をきちんととってミキサーにかけなめらかなピューレ状にします。




なめらかになれば鍋に戻して生クリーム、バターを入れて、塩で味を調えます。
にんじんの甘味、クリーミーに仕上がったポタージュに、
どのくらいの塩を入れるべきか、班のみんなで意見交換します。
どんな料理もそうですが、塩味が薄すぎると美味しくありません。
素材の旨味を引き立たせる重要な役割である塩は最後の決め手となります。

まだジャストな塩味がわからず手探りですが、
後期になるとこの作業ももっとスムーズになることでしょう。

塩味が決まれば盛付けていきます。


液体が入った重い鍋は持ち手を短くすると楽に持てます。
全て同じ量に盛り付けていきましょう。

お皿が汚れないようにポタージュをこぼさず注ぐのも
最初のうちは至難の業なのです。


完成しました!!



それぞれ席に座って、できたて熱々のポタージュを試食します。



「おいしそう~!」
「これなら家でも作れる!」
「今度実家で家族に作ってあげたい~!」

と言いながら笑顔で記念撮影に応じてくれました。

試食は「黙食」と言われていますが、
黙食をしていても溢れる笑顔にこちらも幸せな気持ちになりました。
食べおわって洗い物をしながら
「もうちょっと塩をしてもよかったかな」
「思っていた以上に美味しくてびっくりした」
など、感想を話していました。

これからもっともっと実習内容が難しくなりますが、
学生もどんどんレベルアップします。
一度実習で作って終わりではなく、
実習に組み込まれている様々なポイントやテクニックを
自分のものにしてほしいと思います。

今回は、
・器具、設備を覚える
・野菜の下処理
・野菜の薄切り
・シュエ(汗をかくように炒めること)
・エキュメ(アクとり)
・野菜の火通りの見極め
・ミキサーの使い方
・適切な塩味の見極め
・盛付けの注意点
・コミュニケーション能力

など、他にもたくさんありますが、
こんな事を意識して実習を行いました。

もっといろんな料理が作れるようになりたい!
もっと美味しくするためのポイントが知りたい!
料理人を目指して入学してくれた新入生に、
辻調の職員は全力でサポートします。

卒業まで一緒にかけぬけましょう!!!!!

ブログではこれからの在校生の成長の様子をどんどん紹介していきますので
みなさま、お楽しみに!!!

~プロフィール~
辻調理師専門学校 西洋料理担当
紫藤いづみ
生まれも育ちも大阪府!
休日は娘とお菓子作りをするのが日課です。
今週末は何を作ろうかなぁ~