ツルブログ No.13 戸田先生の理論(辻フランス・イタリア料理マスターカレッジ)
お久しぶりです。
更新遅れていて申し訳ないです。
今回は予定に反しまして、戸田先生の調理理論でのレシピを紹介したいとおもいます。
この鳥をさばいているのが戸田先生です。
背が高く、キリッとしていてかっこいいですね。
これは調理実習で僕のテーブル担当になり、鶏の捌き方を教えてくださっているときの写真です。
これはファンの方にはたまらないですね。
今回はフランスで昔から
作られている料理と、現代作られている料理を2つずつ紹介したいとおもいます。
1品目はブレゼという調理技法を使った料理になります。
豪快ですね!
こちらの料理は「子牛すね肉のブレゼ」
という料理です。
ブレゼとは即ち蒸し煮です。
表面に焼き色をつけた後、肉に1/3~2/3が浸かるくらいの液体を鍋に入れ、オーブンで加熱します。
こうすることで肉の旨みの流出を少なくしながらも、液体量を減らすことで美味しいソースを作ることができます。
もう1つ、グラッセと呼ばれる技法も使われています。
肉の表面が艶のある状態になっていますね。
これはソースをかけてはオーブンで乾かすというのを繰り返して作ったからです。
2品目はポワレという調理技法を使った料理です。
お鍋で出しているところが家庭的ですね。
これは「子牛コートのポワレ グラメール風」です。
グランメールとはおばあちゃんのことを指します。
グランが「大きい」で、メールは「お母さん」の意味です。
おばあちゃんの作ってくれた料理を思い出しますね。
僕の場合筑前煮でしょうか。
ポワレというのは名前の通りポワール(フライパン)で焼くことを指します。
しかし、これは最近の言い方で昔は蒸し焼きのことを指していました。
この変化はフライパンの進化によるものです。
テフロン加工などフライパンがくっつきにくく焦げにくくなるにつれて、変わっていきました。
ここでは、蒸し焼きを指します。
子牛の背中の方にある肉を色付けた後、しっかり密閉し、オーブンに入れて加熱します。
付け合わせですが、ベーコンのソテと
シャンピニョンのソテ、小玉ねぎの茶色いグラッセ、ジャガイモのソテがつきます。
ここでいうグラッセは艶煮で、砂糖と水を用いて艶を出しています。
因みに上に乗っているジャガイモのソテですが、トゥルネという形に面取りしてあり、僕がむいたものもあります。
見た目も豪快かつオシャレですし、いいですよね。
3品目からは上の2つとは打って変わり、現代的な料理です。
低温調理という技法を使ったものです。
料理名は「すずきの低温調理、ポロネギとジャガイモのトリュフ風味」です。
名前も現代っぽいですね。
低温調理とは主に130度以下で加熱し、素材に火を通す調理法を指します。
このスズキは80度で約10分加熱しました。
こうすることで切ったとき、真珠のような輝きを見せます。
イメージはサザエなどの貝の内側のところですね。
貝がもともと入っていたところです。
ソースはジャガイモとポロネギのポタージュという、シンプルなものですが、トリュフのみじん切りや、トリュフのジュースを入れることで、高級感がでています。
このソースをハンドミキサーで泡立てることで、軽さもでて面白いですね。
もー泡泡です。
最後は低温調理の中でも、真空調理という技法を使った料理です。
とっても綺麗で感動しました。
これは「仔羊フィレの真空調理、ニース風」という料理です。
真空調理という名前通り、しっかり下処理をした肉を香草やオリーブオイルと共に真空パックに入れます。
湯煎機と呼ばれるものに入れて58度まで火を入れます。
58度で調整されているので、これ以上火が入ることはありません。
要するに焦がしたりして失敗することがないのです。
画期的ですね!
火が通ったら真空パックから出して表面を焼き、切っていきます。
ここで、普通の料理とは違うところがあるのです。
通常肉を柔らかく感じさせようと繊維に逆らって肉をカットしますが、この料理は肉の柔らかさを引き立てるためにあえて繊維に沿って切ります。
なんたる自信!という感じですよね。
しかし、本当に柔らかいのです。
ちなみに付け合わせについてですが、
ニースというのはイタリアに近い南の方にある地域で、その為トマトやオリーブなどが使われています。
今回は長々と失礼しました。
久々で加減が効きませんでした。
これくらいで止めておきましょう。
次回は黒岩シェフが来た!
をお送りします。
遅くなって黒岩シェフには申し訳ないです。
今回のナツくんです。
これは昼休みのとき友達のお弁当の値段を当てるというゲームをしていて2円差だったときの、ドヤ顔ナツ君ですね。
こんなことでも喜べる。
ピュアハートナツ君です。
これからもこの純粋さを忘れないで欲しいですね。
今回のブログは以上でございます。
今回なげーと思った方!多分次も長いです。ごめんなさいね。
~プロフィール~
エコール辻大阪辻フランスイタリア料理マスターカレッジのツルです。
リゾット大好きです。2017年の秋からフランス校にいきます。今年の秋!精一杯楽しみます。。