【エコール辻大阪:日本料理】『一日一膳』
辻日本料理マスターカレッジのyoshimotoです。
僕がなぜ日本料理を選んだのか?
理由は簡単。美味しくて健康にいいから。
無論、フレンチやイタリアン、中華料理など、他の料理だってとてつもなく美味しい。
そして健康的になれる要素は山ほど持っている。
そこから習得したいことだって山ほどある。
ただ僕は、日本に生まれ、日本で育ったという“強み”がある。
そして、海外で勝負したいのならその“強み”を活かさない手はない。
それは単なる日本人だからというハードな面でなく、
そのライフスタイルが僕の骨まで染み込んでいるというソフトな面の方が大きい。
日本には「一汁一菜」という食の言葉がある。
主食のご飯に加え、一品の汁物、そして一品の総菜(おかず)。
これが日本人のベーシックな食のスタイルというものだ。
僕はこのスタイルは無駄を削ぎ落としながら、日々の栄養バランスを考えた、
かなり素晴らしいスタイルだと思っている。
例えば、僕が2年間住んでいたドイツ。
基本的にドイツ人達はワンプレート料理を好む。
そしてその上に乗っているのは、主食である芋、大きな肉料理。野菜が見当たらない時も少なくない。
決して野菜嫌いなわけではないが、ドイツ人友達に聞いたら、どうやら“ワンプレート料理”を好むようではある。
洗い物が少なくて済むとか、味が同じなら盛りつけに特にこだわらないとか、合理的なドイツ人らしい食文化だ。否定しているわけではない。彼らは彼らの文化とスタイルがあるのだ。
ただ、例えばそんなドイツ人達にどうやって日本食を食べさせてあげようか?
いきなり日本の美しい器の話、旬の話をしても響かないだろう。
でもそこに、まずは彼らが好む“ワンプレート”の中に、一汁一菜を表現し、
日本人の考え方に基づいたバランスのとれた食生活を届けることができるかもしれない。
様々な蘊蓄は後々でもいいだろう。
(海外の人に日本食をどう届けるかは、その地域・宗教・収入レンジ等によってやり方はかなり異なると思う。
ただ、それを日々妄想するのも僕は楽しい。これについてはまた追々、ブログでも発信していきたいな、
と思っています。)
–白ご飯
–味噌汁
–筑前煮
その一膳の上にあるものがたった三品でも、そのひとつひとつに手間をかけ、
人様に自信を持って提供できるものにしたい。
せめて日本にいる間には、毎日続けていきたいこと。
磨きたい日本らしさ。
一日一膳。
【プロフィール】
yoshimoto。エコール 辻 大阪 辻日本料理マスターカレッジ(キャリアクラス)所属。
大卒⇒営業6年⇒ドイツ生活2年⇒エコール 辻 大阪。
将来はヨーロッパで日本食を伝えるのが夢。
好きな食べ物:もずく。好きな酒:日本にいる間は日本酒・焼酎を、
欧州ではビールとウォッカをよく。好きな言葉:人類愛。