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Le Gourmet de Sèze(ル・グルメ・ド・セズ)

フランス校 食べ歩き日記

2019.10.01

今回はリヨン6区のビジネス街に位置するミシュランガイド1つ星レストラン、Le Gourmet de Sèze(ル・グルメ・ド・セズ)をご紹介します。

農家の家系に産まれたM. Bernard Mariller(ベルナール・マリラー氏)は、6歳から多くの自然、食材に触れていたことで、食材に対しての最適のアプローチ、料理のイメージ、センスを早くにして開花させました。
16歳で働き始め、調理に対して厳格さ、清潔さ、真面目さを高めていきました。
2002年以来、ミシュランの星を獲得し続けています。

外観はとても親しみやすく、レストランの雰囲気をあまり感じさせない見た目ですが、中に入った途端、雰囲気が一気に変わり、白と黒を基調にとても清潔感あふれる内装でした。

コースは4種類に分かれており、
・シェフがその日に市場で選んだ食材で作られるメニュー、40ユーロ(火曜~金曜日・昼のみ)
・季節に合わせた食材を使ったメニュー、63ユーロ
・ムニュ・デギュスタシオン(多種類の名物料理を少量ずつ味わえるコース)
2皿92ユーロ、3 皿107ユーロ、4 皿122ユーロ
・料理の内容の記載がないメニュー、89ユーロ
と、構成されています。

今回は、89ユーロのメニューを頂きました。

パルメザンのサブレの上には、フォワグラのテリーヌ、レンズ豆のムースが乗っており、上からにんじんのピューレがかけられています。
塩気が丁度良く、これから始まる料理が期待させられる1品でした。

燻製の効いたパンナコッタの上には、クルジェットのクリーム、小さく角切りになったトマトとクルトン、そして別でタプナードが練りこまれたブリオッシュが添えられています。
パンナコッタはとてもなめらかで、燻製の香りが良いアクセントとなっており、ブリオッシュはとても軽く、良い味の変化にもなっていました。

エスカルゴの下には軽いムースが敷かれており、クリーミーなじゃがいものムースと玉ねぎを飴色まで炒め、香ばしさと甘さがあるムースの2種で、エスカルゴ独特の風味もこのムースと一緒に食べることで口の中で良い相乗効果となっていました。

マクロ(サバ)の皮目はしっかり焼かれており、身はしっとりジューシーで、ソースはフレッシュのトマト、下には甘く炊かれたリュバーブが敷かれており、マクロの油脂分もソースがあることで和らげられており、リュバーブの甘さが良いアクセントとなっていました。

サンピエール(マトウダイ)の上には、ズッキーニやミニトマトなどの野菜のソテー、ソースは子牛でとったものに香辛料とタプナードを加えており、濃厚なソースと魚がとてもマッチングしていました。

パヴェpavéとは舗石(四角くて大きな塊)のように分厚く切ったものを意味します。
シャロレーのパヴェドブッフはとても柔らかく、口に入れた途端肉汁があふれてきます。
付け合わせにはジロール、カブ、チンゲン菜が盛られており、ソースは赤ワインベースで、濃厚でお肉に合っていました。

フロマージュブラン、セックなど何種類かのフロマージュを選ぶことができ、フロマージュにはレーズンのパンが添えられていました。

フランボワーズのムースの上には、パンナコッタの球体が盛られており、フランボワーズの酸味で良い口直しになりました。

ショコラのサブレの間には、濃厚なガナッシュを挟み、洋梨のソルベ、洋梨のソースにトンカが加えられており、独特の風味を醸し出していました。
濃厚なガナッシュですが、さっぱりした洋梨のソルベと相性ピッタリの1品でした。

(左)球体はショコラで一見とても大きく重たく感じますが、とても軽い食感でした。
(中央)レモン香るムースとバジルの香りがとても相性が良かったです。
(右)ラズベリーのムース。

素材を生かし、素材そのものの旨味、香りを最大限に出し、美味しいものをお客様に提供したい気持ちが存分に感じ取れるレストランでした。
もちろん予約しているお客さんはいますが、周りのテーブルを見ると、ふらっと来たお客さんがいたり、老夫婦がとても楽しそうに食事をしていたり、一人でゆったり食事をしていたり、、、星がついているから堅苦しいという感じは全く無く、ゆったりと流れる空間のなかで、自由に食事を楽しめるレストランだと感じました。
リヨンに来た際はぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

Le Gourmet de Sèze(ル・グルメ・ド・セズ)
住所:125 rue de Sèze, 69006, Lyon
電話:04 78 24 23 42
HP :https://www.legourmetdeseze.com