FRANCE

辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M. Philippe MILLE(フィリップ・ミル) Les Crayères(レ・クレイエール)

フランス校教壇から

2022.02.14

今回、外来講師としてお越しいただいたのは、シャンパーニュ地方Reimsランスにある高級ホテル、Les CrayèresのメインダイニングLe Parcル・パルクでシェフを務めるPhilippe MILLE氏です。Le Parcは、ミシュランガイドで2つ星を獲得しています。
ミル氏は、パリの有名レストランで経験を積んだ後、2009年ボキューズ・ドール大会にフランス代表として出場し、3位を獲得。2011年にはM.O.F.を受章。同年、星を返上したLes Crayèresを1つ星へ、翌年2012年に2つ星昇格させるという輝かしい実績をお持ちです。
また、毎年ランスで行われている、調理学校で学ぶ学生を対象とした国際料理コンクール「ミル杯」の主催者として、若手料理人育成にも注力されていることでも知られています。


※写真撮影のためにマスクを外していただきました。

今回は2品披露していただきました。

Saint-Jacques cuites sous la paille

帆立貝は貝殻に着けたまま切れ目を入れ、薄切りにしたフォワグラを切れ目に挟み、貝殻で蓋をして、焼いた藁で火を通します。

細かく刻んだ葱をバターでスュエした後、マンダリンの果肉とサフランを加えてさらにスュエします。ピノ・ノワール100%のシャンパーニュを加えて煮詰め、帆立貝のヒモで取ったブイヨンを加えて約20分火を通します。鍋を火から外し、焙煎したライ麦を加えて約20分置いた後、漉し器で漉します。再度シャンパーニュを加えて煮詰め、生クリームを加えて沸騰させ、藁の香りを移したバターを加えてモンテしたらソースの完成です。

帆立貝の周りに、藁の香りを移したバターで風味付けしたビーツのミルフィーユ、ミモレットのコポー、焙煎したライ麦を盛り付け、ソースを流します。

Esprit de la craie et couteaux

①シャンパーニュに寒天を加えて加熱します。沸騰したらさらにシャンパーニュを加え、グレープシードオイルに一滴ずつ落として固め、小さな粒上にします。

②カリフラワーの葉を、潰したにんにく1片、胡椒と一緒にオリーブ油でソテーします。海水を加えて20分軽く沸騰する状態で火を通して漉し器で漉し、半量になるまで煮詰めます。

③薄切りにした玉ねぎとカリフラワーをスュエし、カリフラワーのブイヨンを加え、軽く沸騰した状態で25分火を通します。生クリームを加えてミキサーにかけたら、漉し器で漉し、塩、胡椒で味を調えます。ブドウの枝で20分間燻製にかけ、サイフォンに入れておきます。

④オイスターリーフを長方形に切り、シブレットは粗く刻みます。カリフラワーの先端部を食感が残るようにバターで火を通します。盛り付けの直前にシャンパーニュでデグラッセし、長方形に切ったオイスターリーフ、粗く刻んだシブレット、レモンの皮を加えます。

⑤ノワゼットを、砕いた貝殻、掃除したときに出たマテ貝の余分な部分と一緒に焙煎します。鍋に移してグレープシードオイルをひたひたに加え、60℃で12時間置いてオイルに香りを移します。漉し器で漉したオイルを麦芽糖と混ぜ合わせ、胡椒で味を調えます。

⑥砂抜きし、掃除したマテ貝を強火で炒めて2cmの長さに切り分けます。たっぷりと胡椒を振り、半量をマテ貝の貝殻に盛り付けます。①、⑤、砕いたノワゼット、生のカリフラワーの薄切りを散らし、擦りおろしたレモンの皮を振りかけます。深皿に④を敷き、残りのマテ貝、サリコルヌを盛り付け、③で覆います。薄切りにしたカリフラワーを散らし、フルール・ド・セルと胡椒を振ります。


助手を務めた研究生と一緒に。※写真撮影のためにマスクを外してもらいました。

講習の最後に全員で記念撮影。