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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M.Christophe ARIBERT(クリストフ・アリベール)氏/Les Terrasses d'Uriage(レ・テラス・デュリアージュ)

フランス校教壇から

2017.08.15

本日の外来講師として来校頂いたのは、グルノーブル近郊の景勝地ユリアージュ・レ・バンにある4つ星ホテル、
グラン・トテル・ユリアージュGrand Hôtel Uriageのメインダイニング、レ・テラス・デュリアージュのシェフ クリストフ・アリベール氏です。
ミシュラン2つ星、ゴー・エ・ミヨで4トック評価の地域を代表するガストロノミーレストランの一つです。

アリベール氏はグルノーブルで生まれ、地元の調理師学校を卒業。
パリのトゥール・ダルジャンTour d'Argentやオテル・クリヨンHôtel Crillonといったグランメゾンでキャリアを積み、
1997年に現在のレストランに入りました。2004年にシェフに就任し現在に至ります。
地元の高品質食材を積極的に使用し、食材の持っている本質的な部分を崩さないよう調理しています。
繊細で独創的なマリアージュが食材の新たな可能性を引き出しています。
卒業制作に当るムニュ・スペショーが近づいている為、学生達はシェフの作業一つ一つを見逃さないよう必死です。

☆今回披露いただいた4品

Truite du Vercors rôtie, olives de Kalamata
ブラウン鱒とアーティチョーク、オリーブを合わせた一皿になります。
鱒をゲランド産粗塩に漬けこみ、皮面のみをポワレしました。
軽く塩気を入れることにより川魚独特の味気無さを失くす為だそうです。
小さめのアーティチョークをゆっくりときれいに焼き、西洋わさび、オリーブピュレ、乾燥オリーブ、香草を入れています。
仕上げに生のブラウマッシュルームの薄切りを散らしています。

Langoustine et artichaut violet
2品目はラングスティーヌとアーティチョークの組み合わせです。
ラングスティーヌの表面をきれいに色付くようにゆっくりと焼き、余熱を使ってしっとりと火を入れていました。
カリカリとしたアーティチョークのチップを食感のアクセントとし、香りの補いでエストラゴン、クルミを少し散らしています。
ソースはラングスティーヌを焼いたフライパンのうまみをレモン汁こそげ取り、
ホワイトバルサミコ酢、オリーブ油で作ったヴィネグレットソースを加えています。
酸味がうまく料理全体のバランスをとっています。

学生の全席を回りながら、料理に対する思いを一人一人に伝えていたのが大変印象的でした。

シェフを囲んで、当日アシスタントを務めた、児玉 彩里さん(左)と吉田 陵さん(右)