専門講義(コニャック)M.Marc BOISSONNET(マルク・ボワソネ氏) / HENNESSY(ヘネシー社)
今回はコニャックメーカー「Hennessyヘネシー」社よりMarc Boissonnet (マーク・ボワソネ)氏をお招きし、コニャックについての講習を行っていただきました。ボワソネ氏は2000年よりヘネシー社で「アンバサドゥール・ドゥ・ラ・メゾンAmbassadeur de la Maison(ヘネシー社大使)」をされており、世界各地でヘネシーの広報活動をされています。
コニャックはブドウから作られる蒸留酒ブランデーの一種です。ブランデーとはブドウをはじめとしたリンゴや洋ナシなど果物から作られる蒸留酒で、ブドウから作られたものはグレープブランデーと呼ばれます。グレープブランデーの一つである「コニャック」は、フランス南西部ボルドーからさほど遠くないところにあるコニャックという土地から名前が付けられています。「ヘネシー」という会社の名前は聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
コニャックの醸造の初めは白ワインの醸造のはじめと同じです。ヘネシー社では「ユニブラン」という品種の白ブドウを多く使った白ワインを作ります。そのあと白ワインのようにすぐ熟成させず、「アランビック」という蒸留器を使って2度蒸留します。2回の蒸留にかかる時間は24時間で、およそ9リットル分の白ワインが1リットルに減ります。そのあとはオーク樽で寝かせます。寝かせる期間の長さによりコニャックのランクはつけられ、長いものでは100年(!)寝かせたものもあります。
今回はVery Superior Old Pale (ヴェリー スペリオール オールド ペイル ・通称V・S・O・P)とExtra Old(エクストラオールド通称X.O)、Paradis(パラディ)の3種類のコニャックを試飲しました。V・S・O・Pは熟成7年から10年、X.Oは12年から15年、パラディは20年以上熟成されており、熟成年数の長い順から高級なものとなりますが、試飲してみた研究生の好みはいろいろでした!熟成が進み、深い味がするコニャックが好きな人もいれば、もう少し飲みやすい熟成の短めのものが好みの人もいました。最後にV.S(ヴェリー・スペシャル)という醸造4年から7年のコニャックを使ってジンジャエールとライムを入れたカクテルを作ってもらいました。こちらはさすがに飲みやすく、これを一番気に入った人も多かったようです。
自分ではなかなか手を出しにくいコニャックというお酒ですが、今回の講習で試飲をしながらいろいろなことが学べとても勉強になりました!