FRANCE

辻調グループ フランス校

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大東 愛さん:2021年秋コース

在校生レポート

2022.03.17

フランス人シェフの講習をきっかけに
私がフランス校入学を決めたきっかけは、辻調のオープンキャンパスに参加した時に来日されていたキャメラ先生とのお菓子作りでした。
もともとフランス菓子に憧れはありましたが、実際に先生と関わったことで、フランスに行って本場のフランス菓子を学びたい! という気持ちがより強くなりました。

日本にはないフランス人の挨拶がステキ
留学自体はじめてなので、とても緊張していましたが、フランス校に来て毎日とても濃い日々を過ごしています! 色々な点で日本とは違うことが多くて、フランスに来て始めの頃は「これがフランスか~!!!」と思う毎日でした。笑

日本にはない文化でステキだなと毎回思うのが、お店に入る時は店員さんからではなくお客さんから "Bonjour!" と一言かけることや、お店を出るときには店員さんが "Au revoir, Bonne journée (さようなら、良い1日を) !" と声をかけてくれることです。その1日がいい日になりますように! なんて、日本だといわれることがほとんどないので、フランスに来て言われたとき嬉しかったです。

※ムニュスペ後にシェフや仲間たちと(一番左が筆者)
※写真撮影のため、マスクは外しています

フランス人シェフの元で培う知識とグループ作業の中での大きな変化
何より教えてもらうシェフがフランス人なので、デモ(講習)中も、実習中も、先生のフランス語をしっかり聞き取って、いわれたことを正確に理解することを意識しています。
日本と同じクリームや生地でも作り方が違うし、フランス校のルセットの方が使う材料に細かいこだわりがあるように感じます。フランス校に来て材料などに関する知識も身につきました!
実習は班でのグループ行動になるので、自分だけではなく班員5人でどうすれば作業がスムーズに進むか、どうすれば相手が作業しやすいかなど、日本にいるときよりも自分以外の人との接し方について考えたり悩んだりするようになりました。考え方の違う人もいてぶつかることもありますが、人のことを考えて行動しようと、以前より強く思うようになったのが、私の中で一番大きい変化だったと思います。

日本での学びとの違い
日本の学校で実習していた時は「何℃で何分」など、数字や時間を基準にしてお菓子を作っていましたが、フランス校ではよりいい状態かどうかで見極めて判断しています。また、フランス人の先生の手の動きや作業を身近で見られて、疑問に思ったことをすぐ聞ける距離間で授業を受けることができます。配られるルセットは全てフランス語なのではじめは戸惑いますが、その分自分で翻訳したり調べたりして、材料や動作のフランス語も自然と身につきました。実習中に何か失敗したとしても、フランス人の先生は決して責めたりせず、なぜ失敗したのか、正しい温度や状態はどうだったのかなど、自分で考えるよう促してくれるので毎回実習から学ぶことが沢山あります。

フランスでの寮生活や休日の過ごし方
想像していたよりも部屋での生活は快適で、来て1カ月も経たないうちに寮での暮らしには慣れました。でも、やはり共同生活が基本になるので、自分のリズムでは生活ができないこともあるけれど、それ以上に友人たちと共に生活することを楽しんでいます。

平日は授業と班でのミーティング、次の日の予習や単語テスト勉強で精一杯な分、週末は地下の講習室で友人と夕食を食べたり、ゲームをしたり、フランスならではのお酒を飲むこともあります。(フランスでは18歳から成人なので、研究生はお酒を飲むことができます)
土日にはバスに乗ってリヨンなどへ出かけるなど、いい息抜きになっています! 授業や進路の相談、たわいもない話など、なんでも話せる友人と出会えたのがほんとうに良かったです。

ぜひ行って欲しい! おすすめのバカンス旅行先
冬のバカンスではアルザス地方のストラスブールとコルマールという町に行きました。クリスマスマーケットの本場と言われているだけあって、町全体がNoëlの雰囲気に包まれて、イルミネーションがきらびやかでとてもいい思い出になりました。
年明けに行ったアヌシーも、自然が多くて透き通るアヌシー湖と、その後ろにそびえたつ雪山の景色がとても印象に残っています。チーズフォンデュとラクレットが名物なのでお昼に頂きました! バカンス先ならではの食事を楽しむのもすごくおすすめです! だいたいの場合は本場なだけあって、おいしいので!笑

※アヌシー湖のほとりで

リヨンのおすすめ店
ビューリヨン(旧市街地)のケーブルカーの駅の目の前にあるGrains de Sucresは甘さがやさしく、フランスでは珍しい小さめのケーキがとても美味しかったです。キャメラ先生や日本人の製菓の先生、サービスの先生も口をそろえておすすめしているだけあって、デザインもきれいでお客さんでにぎわっていました。

パリの食べ歩きで気づいたフランス菓子の特徴
友人とパリのパティスリーも巡りました。Cédric GroletやMichalak、PATRICK ROGERなどフランスの有名パティスリーでたくさん食べて思ったのは、フランスは日本ほど凝ったデザインのものは少なく、見た目ではなくお菓子そのものの味のバランスが重視されているなということです。色は鮮やかなケーキが多いけれど、シンプルな飾りと構成が多いです。

※食べ歩きをしたお気に入りのお店

ムニュスペ(卒業制作)
私の担当はプティ・ガトーと言ってケーキ屋さんのショーケースに並んでいる小さめサイズのお菓子です。使う生地、クリーム、主材料、ルセットなど全て自分たちの求めるイメージになるようそれぞれ組み合わせることが大切なので、4回ある試作で毎回うまくいかなかったり新たな改善点が出てきたり......本番を直前にしてやっと形になりました!
コース料理のあとに出すガトーとして、他のガトーとのバランス(重さ、味わい、見た目、色味、形)まで細かく考えないといけないので本当に大変でしたが、試作で形になったときはとても達成感があり、本番でももっといいものをclient(お客様)に食べてもらいたいという気持ちになりました。
食べてもらう人のことを思って作った大切なガトーなので、沢山の人に美味しい! と思ってもらえると嬉しいです。

※ムニュスペで担当したお菓子

スタージュ(実地研修)も希望しています!
フランス校での環境とは全く違う、フランス人大勢の中で日本人が1人だけになり不安はあります。でも、言葉の壁があってもお菓子を作りたい気持ちは皆同じなので、できるだけコミュニケーションをとって、職場の方たちとなじめるようになりたいです。3月からリヨンを離れて、新しい場所での生活が始まるのは緊張ですが、少しずつ楽しみになってきました!

※研修発表

後輩へのメッセージ
自分の20年の人生の中で日本を離れて海外で生活することはかなり大きな決断になりましたが、フランス校に来て後悔したことはありません! 10か月間の留学は自分の意志だけでなく、色々な面で家族や周りの人の協力が必要なのでよく話し合って、ほんとうに学びたい! と思う方なら来て勉強してみて欲しいです!
日本と違う環境でお菓子を学ぶことで、私はよりお菓子とちゃんと向き合って、もっと学びたい! という気持ちが強くなりました。フランス語に関しては皆同じ0からのスタートなので、日本にいるうちからコツコツ始めればフランスで買い物したり、レストランで注文したりできるようになりますよ!

最後に......
本科の4か月はあっという間に終わって3月中旬からいよいよ研修ですが、フランス校での出会いを大切にしながらがんばろうと思います!

※ムニュスペ後にエキップ(班)のみんなと
※写真撮影のため、マスクは外しています

氏名:大東 愛 DAITO Mana
卒業高校:大阪府立八尾高等学校
辻調グループ出身校:エコール 辻 大阪 辻製菓マスターカレッジ