OSAKA

辻調理師専門学校

ブログ

「この学科には食材の良し悪しを見極める授業があります!」 ~日本料理だけを学ぶ辻調 ブログ8~

日本料理クリエイティブ経営学科
日本料理本科

2023.07.11

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2021年4月に日本料理本科(1年制)日本料理クリエイティブ経営学科(2年制)が
辻調理師専門学校の日本料理学科として開設されました。
この2つの学科では日本料理の会席料理を中心に学びます。



今日は日本料理本科、クリエイティブ経営学科の1年生で行う科目「日本料理理論」についてご紹介します。

美味しい料理を作るにはまず食材の良し悪しを見極めることが大事!
有名なお店ほど食材にこだわっています。
今回は日本料理で夏によく使用される胡瓜、オクラ、枝豆、とうもろこしの鮮度の見極め方と
それぞれの野菜に適した火の通し方について学びます。

手(パー)先生!「野菜に適した火通し」とは具体的にどういうことですか?

例えば、ほうれん草をゆでるときには、冷たい水の中にほうれん草を入れてゆで始めますか?
それとも沸騰した湯にほうれん草を入れてゆでますか? 
答えは沸騰した湯の中に入れます。その理由はなぜですか?とか。
さらにその中に何を入れますか?答えは塩です。
では、塩を入れる理由は何ですか?といった感じで疑問をとことん解決していくのです。 

了解!


今日の授業担当は石田先生です。先生お願いしま~す!
まずは胡瓜についてです。日本料理では夏に使う野菜の代表選手のような存在です。
「良い胡瓜と悪い胡瓜を見極めるにはどの部分を見ればよいのでしょうか?」
「この2本の胡瓜の形状がヒントです。まずはみんなで考えてみよう。」

手(パー)先生!何となくですが下側の胡瓜の方が、太さが均一だから良いと思います。でも理由は思いつきません。


「では答えを見てみよう!〇〇さんが答えてくれた通り太さが均一は当たりです。
理由は栄養が均一に行きわたっているから太さも均一なのです。
上側の胡瓜は先端が細いよね。鮮度とは別に料理に使うとき、太さが均一の方がなにかと使いやすいよね。
その他、表面にキズがないもの、手で持ち上げたときパリッと張りがあり固いものが
水分を十分含んで食べたときシャリシャリとうまい!そういった部分も大事ですよ。」
といった感じで授業は進行していきます。



授業では説明だけでなく胡瓜の現物も用意されています。
「4本の胡瓜を用意しました。今までの説明からこの中で良い胡瓜を見極めよう。触ってもいいよ。」
オッこの胡瓜は固い、こっちは少し柔らかいし先っぽの方が細いぞ。
ということはダメな胡瓜ということになるな。色も濃い、薄いのがあるけどこれは鮮度に関係あるのかな?
学生からいろいろな意見が飛び出します。


実物を見て触って!あとは記憶に残るよう評価シートに記録していきます。


評価シートはクラスメイトの意見も参考にグループワークしますよ。
胡瓜のイボの数は鮮度と関係あるのかな?一番太い奴68個イボがあったけど
おまえイボの数かぞえたんかい!(笑)しかし関係あるかも?石田先生に聞いてみよう。

先生教えてください「それは関係ないな。フリーダムと言ってイボ無し胡瓜もあるで!」


ところで評価シートにはどのようなことを記録しているのですか!
現物をご覧ください。こんな感じに学生は個々で記録していきます。


そして鮮度の良い胡瓜と悪い胡瓜を食べ比べして比較することで違いがわかります。
Bが均一な太さの胡瓜です。




次はトウモロコシについてです。
「トウモロコシは色々な種類が出回っていますが日本で一番主流となるのはバイカラ種と言われるタイプです。
ところでトウモロコシに火を通すとき「ゆでる」「蒸す」どちらが美味しいと思いますか?」
学生に質問したところ8割が「塩ゆで」と返答がありました。


では実際にゆでたものと蒸したものを食べ比べしてみましょう。
Aゆでたもの、B蒸したものとも見た目に違いはありませんが、オッ蒸した方が甘い!味も濃いよね!
ゆでた方はなんだか水っぽく味が薄く感じます。といった意見が多数出ました。
学生が感じる通りで、とうもろこしは蒸す方が旨いのです!


次は枝豆です。夏と言えば枝豆とビールがサイコー
「写真のようにふっくらしたヤツは最高やね。それから表面に産毛が立っているものは鮮度も良し!」


枝豆はゆでて火を通すけどそのあと水に落とす。またはザルに上げて水に漬けない。どっちが良いのだろうか?

石田先生教えてくださ~い!
「答えはどちらも正解です。使う用途によって変えます。
おいしさ優先で考えるならゆでた後、ザルに上げて適度に塩をふり熱い状態で食べる!これ、いっちゃん旨いね」
見栄えを優先させる。すなわちキレイな緑色で提供したい場合は、ゆで上がればすぐに氷水に漬けて急冷します。
少し水っぽくなるけど色はキレイです。これも後で食べ比べてみよう。


本日、最後はオクラについても鮮度の見極め方から正しい下準備から火の通し方などを学びました。
ところで緑色の野菜に火を通す場合、塩ゆですることが当たり前のように言われていますが
なぜ塩ゆでするのだろうか?「塩」はアルカリ性、だから使う? 
では酸性の代表選手「酢」を使えばどうなるのか。
味は酸っぱくなり美味しそうには思えませんがどうだろうか? 
ではオクラも実際に比較してみましょう。
Bが酢を入れてゆでたヤツ、こりゃ色が✖✖。味も残念でした。
オクラに限らず緑色の野菜はすべて酢と相性が悪いことがわかりましたね。


学生は本日のテーマ食材を試食、比較することでそれぞれの野菜の適した下準備の重要性がわかるのです。
意外と考えながら食べるのは楽しいかも。
クラスメイトと意見交換しながら評価シートを完成させるのもOK


ひとりで考えぬいて完成させるのもOK


評価シートに書くことは、各野菜とも、色、味、食感、香り、保水性の5つについてです。


今日は4つの夏野菜について学びましたが料理の作り方と並行して食材の知識が理解できるとますます楽しくなりますよ。
本日の授業これにて終了、石田先生、みなさんお疲れ様でした!

日本料理理論「食材の見極め方と下準備」の授業は1回180分。野菜編14回、魚介類編が12回あります。
野菜に関しては農場見学を兼ねて年間2回、夏野菜、冬野菜の収穫も行っていますよ。
過去の夏野菜の収穫授業の様子はここをクリックするとご覧いただけますよ。

~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理
小川 健
香川県出身。
私は今から35年前に辻調理師専門学校を卒業しました。
その当時と今も日本料理の基本は変わっていません!
揺るぎない基本をしっかり学ぶことが技術と知識を向上させる近道です。
日本料理に興味のある人、興味はあるけど自信のない人も大丈夫!
日本料理本科、日本料理クリエイティブ経営学科では
「難しいことが簡単にできるようになる」授業内容になっています。
どんな授業だ?これからも授業の様子はブログで紹介していきますよ!ご覧ください。