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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M. Alain PERRILLAT-MERCELOT(アラン・ぺリア=メルスロ氏)/ATMOSPHÈRES(アトモスフェール)

フランス校教壇から

2019.05.29

今回の外来講習は、ATMOSPHÈRESアトモスフェールからM. PERRILLATペリア氏が、研修生と一緒に来校されました。

レストランは、フランス東部にあるサヴォワ地方のル・ブルジェ=デュ=ラックLe Bourget-du-Lacという湖のほとりにあり、2009年から『ミシュランガイド』フランス版で1つ星を維持し続けています。
毎回レストランの近くの湖で取れる淡水魚の料理を披露していただいているのですが、今回はそれに加えてもう2品、現在同店でスタージュ(実地研修)をしている研修生と共に披露してくださいました。

まずはその淡水魚「ラヴァレlavaret」を使った料理。

皿の底にはラヴァレの骨でとったジュレがひいてあり、燻製し薄く切って巻いたラヴァレが置いてあります。
三角形のラビオリは薄く切ったコールラビを生姜風味のドレッシングでマリネしたもので、中には同じコールラビのピュレが詰められています。

この料理はレストランでは研修生が仕込みから仕上げまでを行っているらしく、ペリアシェフから「作ってごらん。」と言われ、緊張しながらも料理を進めていました。

次は旬のアスパラガスを使った料理。

料理を始める前に材料を見て、「う~ん。」と悩むペリアシェフ。
どうしたのかと尋ねると、たった今どう調理してどう盛り付けるのかを決めているとのこと。
考えながらも、グリーンアスパラの穂先はバターで炒め、根本は角切りにしタルタル風に、ホワイトアスパラガスはバターで炒め、サヴォワのくるみ風味の白ワインビネガーで和えていきます。
それをセルクルに詰めて添え、見事に一皿を仕上げられました。
自分の料理は本能で作っているというペリアシェフ。
普段からその時材料を見て湧いたインスピレーションに従って料理を変更することもあるそうです。

最後に卵と鶏を使った一品。
ラビオリ生地の中に鶏のリエットを詰め、茹でてバターで和えます。
中央にはムースロン・ド・サンジョルジュというキノコを炒め、チキンブイヨンで煮た付け合わせを置き、68℃で火を通した卵黄を乗せ、オキサリスという酸味のある野草を散りばめて完成です。

講習終わりには研修生から現在のスタージュの様子を伝えてもらいました。

シェフ、そして講習のアシスタントをしてくれた研究生たちと記念撮影。