FRANCE

辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M.Julien THOMASSON(ジュリアン・トマソン氏)/Restaurant La Mainaz(レストラン ラ・メナーズ)

フランス校教壇から

2019.12.21

今回の外来講師は、ジュリアン・トマソン氏です。
スイスとの国境付近、モンブランやレマン湖を望める標高1240メートルのレストランで務められています。
2008年からSaint-Chamond(サン=シャモン)という街のホテルレストランRestaurant Les Ambassadeurs(レ・ザンバサドゥール)のオーナーシェフをしていらっしゃいました。
その後、2018年11月よりリヨンから約200キロ北東に向かったChâteau d'Ygrande (シャトー・イグランド)のシェフに就任され、その約半年後に現在のお店に至ります。
トマソン氏は「ピエール・ガルニエ―ル」「ジャン=ポール・ジュネ」「パトリック・ジョフロワ」などの店で勤務した経験をお持ちです。
トマソン氏の料理は、繊細で美しい盛り付けはもちろんのこと、素材の持ち味が十分に引き出されています。
また旬の食材を上手く取り入れて作られています。

1品目
Les st-jacques bretonnes en crûte de noix de pécan et curry Colombo Ecumu d'une blanquette des barbe, comme un risotto de Topinambours <noisette et Comté>

ホタテをヘーゼルナッツオイルでマリネし、その上にペカンナッツ、バター、パンを合わせたクルート生地をのせ表面を香ばしく焼き上げます。
一緒に添えられているのは、ホタテのヒモの出汁に生クリームとカレー粉をベースに作られたカレー風味の泡のソースです。
少量のキサンタンガムを加えることでねっとりとした食感に仕上がっています。
横のガラスの器にはキクイモで作ったリゾット、キクイモを細かく切り、お米のリゾットと同じように鶏の出汁で食感が残るように火通しし、仕上げに生クリームとコンテチーズ、セルフィーユを加え、濃厚なリゾットに仕上がっています。

2品目
La poitrine de canette <tariné d'épices douces>
Comme une tatin <Butternut/trompette/pommes>, jus acidulés au vinaigre de Coing

鴨の胸肉は皮目をカリッと焼き上げ、仕上げに皮目に数種の混合スパイスをつけ再び焼き上げています。
横には薄く焼き上げたパイ生地の上に黒ラッパ茸とリンゴをハチミツでソテーし、表面にバターナッツというカボチャを薄く丸く抜き、ハチミツと花梨酢でゆっくりと焼きあげたものを並べています。
ソースは鴨を焼いたフライパンに花梨酢を加え旨味をこそぎ落とし、鴨の出汁を加え仕上げています。

研修生もトマソン氏から「作ってごらん。」と言われ、緊張しながらも料理を進めていました。

講習中、トマソン氏がいつもお店で行っている仕事のことやソースを取る時にいつも心がけている事、料理に無駄を出さないポイント、バリエーションなどたくさんのお話しをしてくださりました。
研究生達もメニュースペシャルに向け、個々にノートにそのアドバイスを書き込んでいました。

最後はアシスタントをしてくれた研究生たちと記念撮影