FRANCE

辻調グループ フランス校

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製菓外来講習  長江 桂子さん(ナガエ・ケイコさん)

フランス校教壇から

2016.03.04

エスコフィエ校最後の外来講習では、世界を舞台に活躍する日本人パティシエール長江桂子さんにお越しいただきました。

長江さんはヨーロッパ各国のパティスリー、レストランで経験を重ねられたのち、レストラン『ピエール・ガニェール』パリ本店のシェフパティシエを務め、現在は国際的なパティスリーコンサルタントとしてヨーロッパやアジアの国々で活躍されています。

今回はお菓子とデザートをそれぞれ一品ずつ作っていただきました。


まずはメレンゲを作る際、卵白と同量のライムジュースが入る特殊なメレンゲを見せていただきました。
卵白が液体を含むことによって軽くカサも増えていき、加える液体を利用して味や香りを加えることができるという技術です。


チョコレートの乳化についての勉強です。
ここに乳化されているものと乳化されていないクリームがあります。
さあ、違いがわかるでしょうか!?

自分が作業をしていくうえで、作り終わったものがきちんと乳化できているかどうかを見極められる目をもつことが大切とおっしゃっていました。


そして学生たちの為に、様々な種類のかんきつ類を持ってきてくださいました。

ブッダの手、メイヤーレモン、ライムが熟して黄色くなったもの、きんかん、マンダリンサンギーヌ、キャビアのような粒になっているレモンなどなど...
初めて見るかんきつ類の味をみたり、香りをかいだり五感を使って勉強します。
また葉っぱもエッセンスをもっており、とてもいい香りがしました。
こんなにたくさんのかんきつ類に触れられるなんて、またと無い経験です!

そして出来上がったお菓子・デザートはこちら!


『クレムー・ショコラ・トンカ、シャンティ・カフェ・エ・ノワゼット』
ヘーゼルナッツをたっぷりと使ったダックワーズにトンカ豆の香りをしっかりときかせたチョコレートのクレムー、コーヒー風味のクリームにパリパリとした食感を与えるチョコレートのプラケット。そしてキャラメルがけしたヘーゼルナッツとイタリア・マルドン産の塩がアクセントとなった一品です。


『ヴァシュラン・エキゾチック・ルヴィジテ』
ライム風味のメレンゲの中には火を通してしっかりと旨みを引き出したパイナップルやマンゴーなどの南国のフルーツ。
そしてココナッツのシャーベットとココナッツのムース。
マンゴーのソースをからめていただく、とてもトロピカルな一皿です。

助手を務めてくれた小木曽さん(写真左)と金田さんと(写真右)と一緒に。

小木曽さん「長江さんは常に"全てのことに必ず理由がある"とおっしゃっており、ただルセット通りに作るのではなく、原理を考えながら作ることがパティシエにとってとても大切なことだということを学びました。」
金田さん「仕事に無駄が無くてとても速く、知識も豊富でとても魅力的な方でした。私も長江さんのような女性になれるように頑張ります!」

最後に長江さんを囲んで、集合写真。

長江さん、ありがとうございました!!