OSAKA

冬のパン、発酵菓子

洋菓子
製パン
製菓技術マネジメント学科

2020.12.11

今回は12月に行った授業についてお伝えします。
辻製菓専門学校の製菓技術マネジメント学科2年生ブーランジェクラスでは、
シュトレンを初め冬に作るパン、発酵菓子を数多く授業で学びます。
今回のブログでは、授業で行ったフッツェルブロートとパンドーロについてお伝えします。


Hutzelbrot(フッツェルブロート)は、南ドイツやフランスのアルザス地方(フランス北東部)で
冬に食べられる菓子で、フランスのアルザス地方ではBerawecka(ベラベッカ)という名前で売られており、
お菓子屋さんや、パン屋さん、冬の風物詩としてクリスマスマーケット等でも見ることが出来ます。
ドライフルーツをふんだんに使用した菓子で、特に洋ナシを多く配合していて、
いちじくやプラム、オレンジピールやレーズンなどのドライフルーツとアーモンドやくるみ等のナッツ類、
シナモン、クローブ、カルダモン等のスパイス類を、少量の発酵生地と練り合わせて焼き上げた発酵菓子です。
薄くスライスして少しずつ食べるお菓子でドライフルーツの旨みがしっかり味わえます。

私はワインや、蒸留酒を飲みながら薄く切って食べるのが好きです。



ドライフルーツに対してかなり少ない量の発酵生地をつなぎとして混ぜ込んで作りますが、
こね具合は全体が混ざる程度に行うとフルーツの食感が残りますが、
製品の表面が荒々しく割れることがあるため、適度にフルーツの形が残る程度に行います。



成形では生地内に隙間が出来ないように詰まった状態にすると割れにくくなります。
成型後は表面に水を塗り、ナッツやフルーツを飾ってから発酵させます。
ただし、発酵させても形は全く変化はありません。生地をなじませることで割れにくくなります。


発酵後オーブンで焼成を行います。
パンの底面がこげやすいので初めからプレートを1枚追加してじっくり焼き上げます。


焼きあがれば、熱いうちに仕上げを行います。115℃まで煮詰めたシロップを表面に塗って冷まします。
シロップにはうき粉が混ざっているので、所々結晶化して白くなってきます。


Pandoro(パンドーロ)はイタリアの伝統的なクリスマス菓子で、
ヴェネト州、ヴェローナが発祥といわれています。
卵が生地に与える黄金色が特徴で、黄金のパンという名前が付いています。
形は8つの頂点を持つ星形の形の型を使って焼き上げた発酵菓子です。
自家製酵母種を使用して作るため、5日程度の日数が必要です。


バターや卵、砂糖などをクリーミング(気泡を含ませる作業)からスタートになります。しっかり泡立てて乳化した状態になれば、残りの材料のみでミキシングを開始します。


クリーミングした材料をミキシング途中で3~4回に分けて生地に入れていきます。
生地はしっかりつながり薄く伸びる状態までしっかりこねます。
ミキシングが弱いと、砂糖や油脂など副材料が多く配合されているため窯伸びが悪く、
食感は歯切れの悪い状態に焼きあがります。こね上がれば28~30℃の環境でじっくり発酵させます。


とても柔らかく生地切れを起こしやすいため、分割後はやさしく丁寧に丸めを行います。


アルミダイキャスト製のシリコンコーティングされたパンドーロ型にバターを塗って使用します。
型に入れる時にも、生地を切らないように、そっと丁寧に行い、最終発酵に移ります。


型の7~8割になれば、生地表面に霧吹きを行い175℃のオーブンでじっくり焼き上げます。
オーブンの中ではじわりと生地温が上がっていき、10~20分程度である程度膨らみます。
35~40分しっかり焼きこみます。
オーブンに入れる時が一番ドキドキしますね、しっかり膨らみますようにと毎回思います。


焼きあがれば、そっと型から外して冷まします。
生地表面は膨らんで丸くなっているため倒れないようにまっすぐ置くのがポイントです。


仕上げには粉砂糖を表面に付けて完成です。
販売するときには粉砂糖は振らずに、小袋に粉砂糖を入れて付けてあげましょう。
粉砂糖は仕上げ後の時間が長いと、砂糖が馴染んで溶けてしまうので、
食べる直前に自分で振れるようにしましょう。
またこのように袋にパンと粉砂糖を入れて袋を振るとパン全体に粉砂糖が付きます。

理論授業の中では教壇で作り方を見ながらノートを取ることが出来るので
ポイントを書き留めることが出来ます。
実習中に取るメモには限界がありますが、理論で取ったノートは残るので
何年先でも確認することが出来るツールになることでしょう。