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フルヴィエールの丘とリヨン旧市街

フランス校日記

2021.01.14

Bonjour, フランス校教務部です。

2021年最初の「フランス校日記」では、リヨンを代表する観光名所であるフルヴィエールの丘と旧市街をご紹介します。
どちらとも、フランス校生に限らず、リヨンに来られる方なら必ず一度は訪れる場所ではないでしょうか。
いつかリヨンにいらっしゃる予定のある方は参考にしていただければ幸いです。

フルヴィエールの丘は、リヨン西部、ソーヌ川右岸にあり標高は約300mです。
紀元前43年に、古代ローマの植民都市「Lugdunumルグドゥヌム」が建設され、これがリヨンの起源となりました。
かつてルグドゥヌムの集会所があった場所には、現在ではノートル=ダム大教会堂が建てられ、ローマ劇場跡と並んで、年間200万人の観光客が訪れるリヨンを代表する名所となっています。
また、教会堂横の展望台からは、リヨンはおろか、天候に恵まれれば遥かアルプス山脈まで見渡すことができる絶景スポットで、いつも多くの観光客で賑わっています。

ネオ・ビザンティン様式のノートル=ダム大教会堂は19世紀末の建立。リヨンのどこからでも目に入るシンボル的存在。

ローマ劇場跡。現在もコンサートや演劇等のイベントが行われている。

フルヴィエールの丘へのアクセスは、旧市街南部のサン=ジョルジュ地区からケーブルカーが出ていますが、健脚であれば、歩いて登ることもできます。
行きはケーブルカーを利用し、帰りは展望台下のバラ園のある公園の遊歩道を通って、眼下に広がるリヨンの美しい町並みを楽しみながら旧市街まで下ってみるのも良いかもしれません。

教会堂横の展望台からの眺め。

リヨン旧市街は、ソーヌ川とフルヴィエールの丘に挟まれるようにして、南北に細長く広がっています。
総面積は約30haで、中世及びルネッサンス期の面影を色濃く残す町並みとしては、イタリアのヴェニスと並んで世界有数の規模であり、1998年にはユネスコの世界遺産に登録されています。



歴史的建造物が多く保管されている旧市街は、歴史や建築好きの方にとってはもちろんのこと、石畳の入り組んだ小さな路地には様々な商店や飲食店、土産物屋が軒を連ねていますので、散歩していて飽きることはありません。
サン=ジャン大聖堂からサン=ポール地区まで、旧市街を南北に貫くサン=ジャン通りを起点に、迷路のように入り組んだ路地を巡ってみると良いでしょう。

ゴシック様式のサン=ジャン大聖堂。1215世紀の建造。16世紀の宗教戦争と18世紀のフランス革命での破損が酷かったため、19世紀に修復された。2018年、ポール・ボキューズ氏の葬儀が執り行われたことは記憶に新しい。

旧市街には、Trabouleトラブールと呼ばれる抜け道が多くあります。
複数の建物を突っ切って、通りと通りを結ぶパッサージュであるトラブールは、ソーヌ河岸への近道として4世紀頃から作られ始めたようです。
リヨンで絹織物産業が栄えた15世紀以降は、雨に濡れないという利点を活かし、絹織物の運搬路として利用されるようになりました。

トラブールの入り口。訪問時の注意事項が書かれたパネルが張られている。

トラブール内部の様子。

トラブールの通る建物には、ルネッサンス様式の建築物の特徴である瀟洒な中庭が備わっていることが多く、リヨン旧市街観光の目玉の一つとなっています。
現在、40程のトラブールが一般開放されていますが、トラブールの通る建物は今でも住宅として利用されていますので、訪問時には住民の迷惑にならないように注意しましょう。