OSAKA

辻調理師専門学校

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いよいよ包丁研ぎが始まりました。

調理師本科

2025.04.24

みなさん、こんにちは。

辻調理師専門学校・調理師本科の濱本です。担当は日本料理です。
授業では日本料理の素晴らしさを伝えたくて日々教壇に立っています。

4月8日に大阪市北区中之島にあるフェスティバルホールにて入学式が華やかに行われました。
学内ではガイダンスが行われ、初めてクラス仲間と対面し、緊張感と期待感が半々といったところでしょうか。
これから「頑張ろう」という気持ちが顔に表れています。
ガイダンスでは主に授業の詳細や学校生活でのルールについて説明があり、
これからの学生生活に必要な情報が満載でした。

いよいよ本科授業が始まりました。まずは調理実習の日本料理の授業を見てみましょう。

第1回目は包丁の研ぎ方です。
真新しい包丁を見て学生たちも嬉しそうです。
教壇の先生からは
「皆さん!包丁や持ち物には名前を書きましたか?」「これから自分の相棒となる大事な包丁です。
今日の授業では正しい研ぎ方を覚えて早く切れるように頑張りましょう」との声があり、
まずは先生から研ぎ方について見本が示されます。
砥石に向かっての立ち方や姿勢、包丁の持ち方や研ぎ方についての注意点など、一通りの説明があります。

では皆さんも、テーブルに付いているインストラクターの先生の指示のもと、研いでいきましょう。

先生達は包丁の研ぎ方について、間違った研ぎ方をしていないかの確認をします。

1.真っすぐ突くように動かす
「ここは真っすぐ突くように動かしましょう」と指導することで、均一な刃を付けるための基本的な動作を強調します。

2.左手の位置
「添えている左手が下がっているので危険ですよ」と注意を促すことで、安全性を確保しつつ、正しい手の位置を教えます。

3.姿勢の確認
「研ぐ時の姿勢で頭が上がっていますよ」と指摘することで、正しい姿勢を保つことの重要性を伝えます。
姿勢が悪いと力の入れ方が不均一になり、刃がうまく研げません。

4.力加減
力が入りすぎると刃が均一に研げないだけでなく、包丁が変形するリスクもあります。
適度な力加減を保つように指導します。

5.集中力
初めて包丁を研ぐ学生たちは特に集中力が必要です。
適切な指導とフィードバックを通じて、彼らの技術を向上させることが大切です。

これらのポイントを押さえて、学生達が安全かつ効果的に包丁を研ぐことができるようサポートします。
学生達が様々な包丁を研ぐ実習に取り組んでいるのは素晴らしいですね!
それぞれの包丁には特有の研ぎ方があり、正しい技術を身につけることが重要です。

日本料理の包丁は3種類あります。

薄刃包丁
用 途: 主に野菜を切るために使用。桂むきなどの技術にも使われます。
研ぎ方: 刃先を均一に保つために、真っすぐな動きを意識し、力を入れすぎないように注意します。


柳刃包丁
用 途: 刺身や出来上がった料理を切るために使用。細かい作業に適しています。
研ぎ方: 長い刃を均一に研ぐために、一定の角度を保ちながら滑らかに動かします。


出刃包丁
用 途: 魚を卸したり、骨を叩いたりするために使用。重さがあるため、力を入れて使います。
研ぎ方: 刃の強度を保つために、しっかりとした角度で研ぎます。

明日は西洋料理の包丁を4本研ぐとのことですが、これらもそれぞれ異なる研ぎ方が必要です。

明後日は中国料理の包丁を1本研ぐ予定ですね。
中国料理の包丁は幅広で重いものが多く、特有の研ぎ方が求められます。

学生たちがこれだけ多様な包丁を研ぐ技術を学ぶのは大変ですが、非常に価値のある経験です。
彼らの対応力と集中力に感心させられます。
そして来週より野菜の切り方がスタートします。
食材を正確に切るにはまず姿勢が大事、あと包丁の持ち方や動かし方も大事、
食材を均一にむらなく刻むには反復練習しかありません。頑張って下さい。

調理師本科には私の他、学科に西洋料理担当の山崎和彦先生。
クラス担任には山﨑頌悟先生、森下豊先生、山内茂先生、吉川喜美子先生の4名。みなさん西洋料理担当です。
これからも調理師本科の学校生活を届けますので楽しみにしてくださいね。

~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理担当
濱本良司 

食べることが好きで「料理を学ぶならここだ!」と辻調に入学しました。
日本料理の魅力は包丁さばき、盛り付けられた料理、器の形、部屋のしつらえ・・・
ブログではたくさんの魅力をお伝えしたいと思います。