日本料理のブログで授業見学48 日本料理理論「関西を代表する寿司について!」
今日の授業は関西を代表する寿司について外来講師「いづう」佐々木勝悟先生
「吉野寿司」橋本卓司先生をお迎えしました。
学生には「いづう」「吉野寿司」とはどのような店なのか。
またどのような特徴のある寿司を提供されているかを
宿題として各自で調べてくるようにしました。
1、京都「祇園 いづう」は創業何年、何を販売している店ですか。
創業天明元年(1781年)230年余りの歴史あり。
鯖の姿寿司を主に京寿司盛り合わせ、鯛寿司、小鯛の雀寿司など数々の寿司もある。
2、「鯖街道」とはどのような意味ですか。
かつて、若狭国(現在の福井県南西部)で獲れた海産物などを京都に運ぶために使われた街道の名。
特に若狭は鯖が好まれたことから、この名でよばれた。
3、他の地域ではあまり食されなかった「鯖棒寿司」が京都で頻繁に食べるようになった理由を答えなさい。
海から遠く離れた京都では、交通や保存法が未発達のため新鮮な魚を売られることはなかった。
そのためどうすれば貴重な魚を日持ちさせ、しかも美味しく食べられるかという生活の知恵から「鯖の棒寿司」が生まれた。
4、大阪「吉野寿司」は創業何年、何を販売している店ですか。
創業天保12年(1841年)
二寸六分の木型に型押しして作る大阪発祥の箱寿司を主に販売している。
5、「江戸前すし」とは元々どのような由来から付いた名前ですか。
江戸の前、すなわち東京湾(江戸湾)で獲れた魚をネタにした寿司のことを指した。
6、「関西すし」(大阪すし)とは元々どのような寿司の総称でしたか。
鯖、鰺、秋刀魚等の大衆魚をはじめ厚焼き玉子、穴子、海老等を箱に詰めて成型した寿司が生み出される。
それが関西寿司(大阪寿司)と呼ばれるようになった。後に巻き寿司やバッテラ寿司、棒寿司などが普及し、
これらの総称として関西寿司(大阪寿司)と呼ばれるようになった。
以上の教員から出される質問に対して調べてくる内容でした。
事前に自分で調べることで特別な店であることがよくわかる!すげぇー
まずは「いづう」佐々木先生からお願いします!
「いづう」といえば何といっても「鯖の棒寿司」が超有名!
試食もあるぞ!まずはしっかり学ぼう。
授業早々から、学生は佐々木先生の話しに夢中です。
最初に寿司といえば「すし飯」がポイントとなりますが各店で米の炊き方、寿司酢との合わせ方など違いがあります。
普段は教えていただけない米の炊き方~すし飯に仕上げるまでを包み隠さず教えていただきました。
すし飯の合わせ方もモニターでアップ!どこの席からもしっかり見えます。
松宮君からの素朴な質問です。
「先生、なぜすし飯を合わすときの道具は木製ですか?金属やプラスチックではだめですか」
佐々木先生
「木はすし飯を合わせたとき余分な水分を吸収してくれるから都合がよいのです」
納得。
続いて堀君からは
「いづうさんでは複数の米をブレンドして使う理由を教えてください」
佐々木先生
「甘みのある米、炊いても型崩れしにくい米をブレンドすることでいづうの寿司にあったすし飯になります。」
いい質問が続きます~
すし飯の後は鯖の鮮度の見極め方、下準備の実演です。
深い内容の数々に目からうろこといった感じです。
最後は詳しく学んだ、すし飯、鯖の知識と下準備をもとに鯖の棒寿司の巻き方とポイントを学びます。
アップで非常に分かりやすい写真でしょ!
実はこれは教室に設置されているモニターを撮影したもの。
学生はどこの席に座っていてもこのようにポイントがしっかり見れるよ!
授業後半は「吉野寿司」橋本先生にバトンタッチ!
色鮮やかな寿司です。これから授業風景を見てみよう!
橋本先生のすし飯の合わせ方も独自のものがあります。
そして何より「木箱」にすし飯、具材を詰めて押すことが大阪寿司の特徴です!
スピーディーに仕上がっていきます。
硬さの違う複数の具材がすし飯に乗っかっています。
そのため形を崩さずに包丁で切るのは「職人わざ」!
実習室では試食用の「鯖の棒寿司」「大阪寿司」の試食が用意されます。
一皿ずつ全員が試食。贅沢!
「これから試食で~す」のアナウンスに全員笑顔がこぼれます。楽しみ~
いろいろと学んだ後の試食は格別です。
「うまっ!」
「鯖って抵抗あったけどこんなにうまいんや~」
「大阪寿司ってどれからたべるの?きれいすぎて食べるのもったいないよ~」
学ぶことの多い一日でした。
佐々木先生、橋本先生ありがとうございました。